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 先日開発した Jaxon (Java 版 OpenFlow コントローラ) ですが. 早くも, オワコンの様相がどうにも拭えません.
 
 これと言うのも Jaxon が依存している OpenFlow コントローラ NOX が, 新しいフレームワーク “POX” の開発に移行したことに起因します.
 
 NOX 公式サイトのトップに, 次の絶望的な文書が掲載されています (以下抜粋).

 もう POX に完全移行したと思ってまず間違いないでしょう.
 github のリポジトリを見ても, POX はむちゃくちゃホットであるのに対して. NOX はというと完全に放置されています.
 
 POX というのは, NOX チームが開発した Python ベースで OpenFlow コントローラを記述するフレームワークです. POX 自体も Python で書かれています.
 
 これまでも NOX では Python によるコントローラの記述が行えました (これには “NOX-Classic” と名付けられたようです).
 
 しかし NOX-Classic は, 本体が C/C++ なので, せっかく Python で書いたのに移植性が悪く, また設計上遅いという問題がありました.

 どいうことかというと, NOX-Classic の Python コンポーネントは, C++ でかかれた NOX 本体固有で, 且つ全ての Python コンポーネントに対して共通のコントローラから SWIG 経由で, ユーザ定義の Python コードを呼び出す設計になっています.
 
 これに対して POX は, それまで C/C++ で書かれていた OpenFlow コントローラ機能を Python で実装したことで, プラットフォーム間でのポータビリティの向上に加え, PyPy といった JIT による高速実行エンジンによって, 高速化が実現できたりしています.

 ただ Jaxon にしてみれば. せっかく試行錯誤の末 NOX 本体のコードには一切手を触れずに, NOX-Java 連携を実現したというのに. こうもあっさり NOX コードを捨るとは…
 
 彼らの思い切りの良さと, 自分のあまりの先見の明のなさにショックを隠しきれません.
 失意のあまり, これを期に Java をやめたいくらいです.


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