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元ロータス、執筆当時はマイクロソフトにいた津田さんの力作、「実践 反復型ソフトウェア開発」を読みました。

津田さんはロータス時代の自分の同僚です。本を読んだ理由は津田さんに会ったからです。会う前に読むつもりでしたが、諸般の事情で読むのが会った後になりました。

判型が小さめでそんなに分厚くもないので(薄くもないですが)、軽く読めると思っていました。が、思ったより字が小さくずっしりと重い本でした。読み応えのある本です。少々詰め込みすぎに感じますが、書籍なのでこれぐらい情報を詰め込んだほうがお得感があります。とにかく丁寧に用語を定義する本です。津田さんの軽妙な語り口のおかげで、すいすい読めます。

読んでいると、15年前(実はもっと前…)、津田さんとともにロータスにいた頃をふと思い出したりしました。

ロータス入社当時、まわりが当然のように口にしているのに、自分の知らない用語がありました。コードフリーズとかトリアージとかRC(リリースキャンディデート)とか。当時、はじめて聞く用語でしたが、知らないと言えず、文脈から意味を推測していました。Google登場以前とは言え、既にサーチエンジンが国内外問わず色々あったはずなのに、Webで単語を調べる習慣がありませんでした。今から思うと不思議です。

書籍ではなく会ったときの話を少々。

津田さん、大谷さんと40代を迎えたいい大人同士で集まって、これまでのキャリアとこれからのキャリアについて静かに語りました。そこでの津田さんの印象深い言葉が、影響力のある人間になるべきだという主張でした。昔、仙石さんから聞いた話にも通じます。

本当に偉大な人間であれば自分が中心になって世界を変えようと思うのかもしれません。そうでもない凡人は、自分のまわりに良い影響を与えることを自分の存在価値にするのがちょうど良いのかもしれません。良い影響力と言うあたりもバランスが良いです。


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