過去何度か、GNU/Linuxを勉強したいのですが何から始めればいいですか、と相談を受ける機会がありました。
そんな時のぼくの答えは決まっています。まず家のPCからWindowsを消してください。
この助言に従って本当にWindowsを消した人はおそらくいなかっただろうと思います。本気で消す人はいないだろうという想定でこちらも話していました。そもそも、何から始めればいいですかと聞くような人は、端的に言えばあまり本気ではありません。本気であれば他人に聞くまでもなく始めればいいからです。
思えば随分と長くUnix系OSを使っています。もう20年ほどになります。初めて触ったUnixはSunOSでした。何がそこまで自分の心の琴線に触れたのかは不明ですがUnixにはまりました。それ以来、OS自体は色々と乗り換えていますが、基本的にUnix系OSしか使ってきていません。流石にこの業界でWindowsを使わずに生きるのは不可能ですが、自宅のメイン環境は常にUnix系OSでした。
しかし今日突然、Unix派からAndroid派に転向しようと思いました。
今まで、LinuxはUnixの1種、AndroidはLinuxの1種、似たようなものだと嘘ぶいてきました。言うまでもありませんがUnixとAndroidは別物です。カーネルに共通性があっても、UX(ユーザ体験)の点でまったくの別物です。そしてPCを触っている限り、AndroidのUXは理解できそうにない、と悟りました。プログラミング言語とかライブラリとか関係なく、UXが決定的に違うと今更ながら思いました。ここでのUXは、画面サイズとかタッチパネルとかそういう物理的レベルではなく、パイプとかファイルとかシェルとか、自分にとって当たり前に存在していた論理的な部分です。
冒頭の話風に言うなら、Androidを勉強したいのですが何から始めればいいですか、と質問する立場です。もし自分が聞かれる立場なら答えは決まっています、PCを捨ててください、です。
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