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磯崎哲也(著)の「起業のファイナンス」を読んだ。

昨年の大晦日に友人から進められ、正月以降の通勤の合間に読み進め、先日読み終えた。

有名本である上に、amazon のレビューにも、読む気も失せるほどの長ったらしいレビューがあるので、改めて自分が拙い文書でレビュー記事を書くことも無いだろうかと思ったりしたが。ここ数か月の間、twitter 上で無味乾燥な情報以外、何も発信をしていないので。これまた長ったらしいレビュー記事を書いてみようと思う。

「この本に書かれている内容を一言で説明しろ」という質問には、残念ながら簡潔には答えられないが。「この本を読んで何が得られたか」という問いについては一言で答えられる。
自分はこの本を読んで、「起業経験者、ないしは企業経営者と2時間喋れる話のネタ」を得た。

往々にして、何かの how to 本を読んで、難解な問題や事象・表現の本質を理解するのは、読み手における高い理解力と、書き手における高い説明力が要求されると思うが。(「ウン億円儲かる本」の類を読んでも、実際にお金が儲かるわけでは無いのと同じように)およそ一般的な理解力の持ち主は、本などの情報から知識を吸収し、何らかの実体験を積むことによって、体系的な知識を獲得するだろう。
本書も他の書籍などと同様。これを読んだことによって、明日からファイナンスのエキスパートになれるかと言えば、(少なくとも自分は)そうではない。そうではないが、少なくとも企業経営者から過去の資本計画や、どういったケースでどのような経営判断をしてきたのかといった情報を引き出す材料(ベースとなる知識等)を本書から得ることができる。

「いやいや。話をするだけなら誰でも出来るぜ」と思われるかもしれないが。企業経営者もある種の専門性を持っているわけであり、そういったスゴい人と話をするには最低限の知識を知っているのといないとでは、引き出せる情報の質に差が生じるだろう。
例えば、「何かプログラミングしてきた?」といった際に「プログラミング?あぁ、NASA とかに侵入するあれね。」とか「あぁ、「コマンドなんちゃら」っていう黒い画面に文字打つのでしょ」などと言う人たちや「闇プログラマー」を自称する人たちに、RMS と会話をする機会が与えられた場合、話題に登るのはせいぜい “身だしなみ” と “健康管理” ぐらいであろう。
これが、GPLv2, v3 を原文で読んだ人たちだったり、ストールマンが来日した際には欠かさず講演に参加する人だったり、八田さんの追っかけをしている人だったり、ストールマンのエッセイ集を数冊購入してバイブルとして持ち歩いてる人であったりした場合、同様な機会が与えられたならば(生きて動いている RMS と接見できた事に感激した後)お互いにとって有意義な時間が共有する事ができるだろう。

同様に本書は、これから起業を行おうとする起業未経験の若手において、起業活動や経営活動に粉骨砕身してきたこの道の先駆者達から、質の高い情報(言い換えれば、「今後知っておくべき情報」)を引き出す事を可能にする良書だと感じた。


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