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開発者の面接で使う質問が「最近読んだ技術書を教えてください」や「他人に勧める技術書を教えてください」です。この質問の良いところは、相手の嗜好や勉強意欲の判断材料になるだけではなく、自分自身が読む本を選ぶ基準にもなる点です。趣味と実益を兼ねた素晴らしい質問です。

1年以上前になりますが、長谷川さんが面接の場で「アジャイルな見積りと計画づくり」を挙げました。それ以前に社内で佐藤さんもこの本を誉めていました。このためずっと気になっていました。

なかなか時間が取れませんでしたが、ようやく読みました。

小説でも映画でも事前に過大な期待をしてしまうとあまり良いことがありません。技術書も同じです。期待しすぎました。正直に言って、この本の感想は「意外につまらなかった」というものです。

本の内容がまずいとは思いません。しかし内容の割に長く感じました。重要なことは20ページもあれば説明できそうです。それが延々と300ページに水増しされている印象です。あるいは、この本を面白いと感じられなかったのは、開発のファンタジーを信じられないほど心がすさんでいるせいでしょうか。

最終章の小説仕立ての章は面白かったです。かつ、この章を読むだけでポイントが押さえられます。時間のない人は最終章だけ読めばいいと思います。

ひとつ良い言葉を覚えました。「スパイク」です。開発作業の中で見積りや技術検証などに試行錯誤するタスクをスパイクと呼ぶようです。こういう作業はしばしば隠れタスクになって予定から漏れるので、スパイクと名前をつけて、きちんとタスク化するのは良いプラクティスです。


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