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パーフェクトJavaパーフェクトJavaScriptの両方の増刷が決定しました。

ありがたい、ありがたい。

先週JJUGの集まりで今年のJavaOneの様子を聞いてきたのでその感想を書きます。雑多な感想なので全体のまとまりは特にありません。

Java8リリースの予定が2013年に延びたようです。去年のJavaOneでJava7は2011年リリース、Java8は2012年リリースと発表していました。Java7は約束を守りましたがJava8は延びました。予想どおりです。この業界にいれば誰でも予言できる未来でしたが。2013年にリリースできるかですが、2013年の末まで考えれば今から2年あるので流石にリリースできるような気がします。

予想外だったのはJavaFXの動きです。Swingを置き換えてJavaのGUIライブラリのメインになるようです。AWT、Swingの流れの次がJavaFXという位置づけです。OpenLook時代からSunのGUIライブラリに裏切られてきた自分としては、もうJavaのGUIに夢を見る気はありませんが。

JVMで動くJavaScript実装のRhinoがダメ出しされて、新しい実装のNashornで行く、ということのようです。Java6以降の配布にはRhinoが標準添付されていますが、Java8でNashornに置き換わるようです。Rhinoが捨てられてしまいました。

Java EEは次のJava EE7でクラウド対応するそうです。何を持ってクラウド対応と呼んでいるのか(皮肉ではなく)本当にまったく不明です。

Java EEのWebプロファイル対応のアプリケーションサーバTomEEというのがASFから出ていたようです。Java EE準拠の処理系のリストが下記にあります。TomEEも載っています。

Java EE Compatibility

ASFでJava EE準拠の処理系と言えばGeronimoじゃなかったのか、と言いたくなります。Java EEは仕様の間の関係も(それなりに)複雑ですが、実装の関連も複雑で困ります。

自分は、普通の人よりだいぶJava EEを詳しく調べているという自負があります。仕様と実装の固有名詞も結構押さえているつもりです。にも関わらず、結局、Java EEでWebアプリを作りたい時に何を使えばいいのか確信がありません。GlassFishは間違いの少ない保守的な選択肢ですが、なんとなく、たいして根拠もないですがGlassFish一択になる世界がよろしくない気がしてASF系の実装を推したくなります。しかしASFのJava EE関連の実装はどれが推せてどれが推せないかカオスです。そしてTomEEもまた単に固有名詞が増えただけに感じてしまいます。Java EE6の仕様は悪いものじゃないと思っているので残念です。

最後、JavaOneと関係ない件です。@ITにJavaOneレポートを書いた山本さんのサイトの記事で驚いた記述がありました。Liferayの開発でJenkinsサーバが数100台のオーダーで稼働しているとのことです。そもそもなんでJenkinsが数100台も必要になるのか見当がつきません。開発のインフラ担当者がマッチポンプ的に仕事を作ってるんじゃないのかと邪推したくなります。


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