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情けは人のためならず

恥ずかしながら、「情けは人のためならず」という格言を、ずっと誤解していました。
温情をかけても、それは結局は相手を甘やかすことになって、却ってその人の成長をスポイルしちゃうよ、という意味だと思っていたのです。
近頃では、私と同じように誤解している人も多いようなのですが、この格言は、他人にかけた情けというものは巡りめぐって自分に返ってくるものなのだから、自分のためと思ってどんどん他人には優しくしなさい、という意味らしいですね。
いや全く、本来の意味の方が、思いやりに溢れたいい考え方のように思えます。誤った解釈の方は、なんだか、ドライな自己責任を強調しているようで、まさに現代社会を象徴しているようですよね。

例えば国際援助においても、「情けは人のためならず」は成立するのかもしれません。
大胆な国際援助を組み込んだ開発プランを提唱しているジェフリー・サックスというエコノミストが書いた「貧困の終焉」という本の中で、国際援助はゼロサム・ゲームではないということが主張されていました。
地政学的な安定性という観点も含めて、貧困の減少は世界全体の安定に寄与する可能性が高く、結果的に援助提供国にとっても損ではないはずなのです。

さて、国際的な富の偏在から職場での知識の偏在に、グッと話を矮小化しましょう。
実力主義・成果主義を旨とする競争的な職場環境での弊害として、個人での知識の占有があげられたりもします。
狭量な自己保身意識が、知識の援助提供を阻むのかもしれません。
あるいは自己中心的な世界観が、そうさせるのかもしれません。
それとも幼稚な損得勘定が、そうさせるのかもしれません。

最近では、そんな職場は少なくなったのでしょうか?
少なくともアリエルでは、知識は偏在しているようですが、幸いにも、知識の援助提供を渋る狭量な人はいないようです。
サックス先生も大喜びするほどの、援助提供っぷりです。私もありがたく享受させて貰っています。

さあ皆さん、今後もどんどん情けかけまくりましょう!

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雑感
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