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てきとう映画評

HAKAIJYU 破壊獣
いい顔の爺さん達が大活躍する雪男映画。正確には雪男じゃなくてSasquatchとかbigfootだけど。
原題は「DEVIL ON THE MOUNTAIN」。このタイトルに絡めた台詞も劇中にあります。なのに邦題がこの有様なのは、素人が手持ちカメラで撮った映像で始まるオープニングがクローバーフィールドっぽいから?
変な生き物がいると噂の森へ銀行強盗が逃げ込み、保安官や協力者がそれを追っかけているとSasquatchに出くわして…というストーリー。
DVDのパッケージが酷かったので全く期待せずに見たけど、これが意外と面白い。
クリーチャー映画っぽい話なのに、雰囲気が犯罪映画風なのが大きいのかな。

紀元前1億年
紀元前1万年のとても分かりやすいパクリ映画。現代も「100 MILLION BC」でその気満々です。
時間移動実験のミスで7000万年前に取り残された人々を救いに行くのが前半で、後半は救出のときに一緒に連れて来ちゃった肉食恐竜が暴れる話。
フィラデルフィア実験で時間移動とかティプラーの円筒の超小型版で時間移動(その大きさじゃ動かないよ)とか、聞き覚えのあるネタが連発で楽しませてくれます。
時間転移はできるけど空間移動は駄目という設定なので、大陸移動を考慮して転移地点を決めたりとか、オチでオープニングに繋げたりとか、よく練られている箇所もいくつかあります。
それだけに、映像のダメダメさが際だつのが問題です。特に、恐竜のCGが酷くて、出てくると見るのが辛くなります。ある意味、主役のはずなのに。
7000万年前の植物相が現代と同じで、それを誤魔化すためか造花を置いて、木にプラスチックを接いだような謎空間が出現してるのも困りもの。
低予算映画の宿命と言ってしまえばそれまでですが、もう少しCGへの配分を増やした方がいい映画になったんじゃないかなー。

新・宇宙戦争
原題は「WAR OF THE WORLDS 2: THE NEXT WAVE」。ウェルズ「宇宙戦争」の続編として制作されたのであって、スピルバーグの「宇宙戦争」とは何も関係ないはずです。が、ウェルズの原作は「The War of the Worlds」でスピルバーグのが「War of the Worlds」だから、スピルバーグの映画の続編に見えるようなタイトルになっている辺りが微妙にせこいです。
舞台は「宇宙戦争」の二年後、復興途上の地球に火星人が再襲来します。
息子がさらわれ、助け出すためにわざと捕まる主人公と、火星人を撃退するために組織された軍、二つの視点で話が進んでいきます。
火星人の戦闘機械や地球側の戦闘機のデザインは比較的現代風ですが、80年代っぽい画作りのせいか、妙に古くさく見えます。それが味と言えなくもない程度には洗練されているので、許せる範囲ですが。
ストーリーが若干ゴチャゴチャしてますが、割と見られる映画です。

2012
ローランド・エメリッヒの「2012」(今夏に公開予定)を先行してパクった珍作だと思ってたら…。予備知識として解説しておくと、2012年はマヤ暦でいう大周期の終わりで、ついでに世界も終わるという予言があってオカルト業界が盛り上がってます。同じ年にフォトンベルトというネタもあったんだけど、こっちは忘れられ気味。
映画の方ですが、いきなり「世界の終末まで36時間」というテロップが出て気分を盛り上げてくれます。が、色々と突っ込み所が。まず、マヤ文明の遺跡からキリストの磔刑像(要は十字架)が見つかります。作中で言い訳してますが、無理がありすぎです。で、これに書かれた文字を解読(?)すると、チチェン・イツァにあるマヤ文明の遺跡まで十字架を運ぶべし、という予言が見つかって…というのが、ストーリーラインの一つ。
次に異変の原因が台詞で説明されますが、意味がさっぱり分かりません。世界中で起きている地殻変動と異常気象の原因は自転速度の低下で、それを引き起こしているのがブラックホールと惑星の配列とか言われても、ブラックホールはどっから湧いたんだとか、配列がどうなりゃ自転が止まるんだとか、むしろ疑問が増えるばかり。
ちなみに原題は「2012 DOOMSDAY」。doomsdayというのはキリスト教の「審判の日」のことで、選ばれた信者以外にとっては世界の終わりを意味します。で、この映画、1/3位はキリスト教のお説教です。つまり、マヤ暦における大周期の終わりをキリスト教の審判の日と結びつけた、宗教プロパガンダ映画なんですな、これ。無神論者の転向や携挙らしき現象の描写があったりするし。
一応、噴火や地割れ、竜巻、津波といった災害は描かれるので、画として見る分にはそう悪くないですが、普通の日本人が見て喜ぶ映画じゃないと思います。シャマランの「サイン」に匹敵する宗教臭さなのに、これといった見せ場(バットで宇宙人を殴り倒すとか)がないんだもの。
というわけで、変な宗教映画が好きな人以外には全くお勧めしません。

Category(s)
雑談
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