テストエンジニアの面接で使う問題
色々な事情がありますが、アリエルでは長年、テスト専任エンジニアを採用していませんでした。プログラマ自らが品質まで責任を負うべし、という思いがあったからです。社内には意見を異にする人もいましたが、実際的な理由(良いテストエンジニアが採用できない)もあり、採用は進みませんでした。
開発者の数も増えたこともあり、開発体制にも変革が求められました。正直に告白すると、テストエンジニアの採用に最後まで抵抗した最大の抵抗勢力はぼく自身でした。周りの説得もあり、スモールスタートでテストエンジニアの採用とテストチームを構成しました。
結論を言うと、テストチームは想像以上に機能し、ぼくは抵抗勢力としての自分の過ちを認めました。
スモールスタートの成功を受けて、最近、テストエンジニアの採用を進めています。
ぼく自身は、最近、テストエンジニアの面接に立ち会うことはあまり無いのですが、立ち会った時に出す問題があります。スモールスタート時の採用で使い、結構使える指標だと思っているからです。
次のような問です。
テキスト入力欄がふたつ、四則演算子(+,-,*,/)を選択するラジオボタンがひとつ、あるようなWebアプリがあります。 ふたつのテキスト入力欄にそれぞれ数値をいれて、四則演算子をひとつ選択して、OKボタンを押すと計算結果が表示されるアプリだとします。 例えば、数値として10と5をそれぞれ入力して、+演算子を選択すると、結果が15となるようなアプリです。 このアプリのテストケースを考えてください。
Webアプリであることは本質的ではないので、ホワイトボードに絵を書いて、画面イメージを伝えます。
テストケースを質問していますが、実際には、上の説明だけでは動作に曖昧な点が多すぎます。なので、テストケースを作るために、曖昧な部分を質問する必要があります。そして、どんな質問をするかを興味深く見ています。要は、怪しい箇所や起こりうる可能性をどれだけ突いてくるかが重要なポイントです。
質問にもテストケースにも、正解があるわけではありません。これぐらいは答えてくれないとまずい、と思う最低基準は心の中に持っていますが、採点して点数で合否を決めたりはしません。
面接で使う問題をさらしてしまっていいのか、と思うかもしれませんが、問題ありません。突然の問題に対する対応力を見たいわけではなく、考えた結果を知りたいからです。
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