「ソフトウェアテスト293の鉄則」を読みました
以前から会社の本棚にあることは知っていましたが、正直言って、本を読んでソフトウェアのテストが分かるとは思えなかったので、手にとることはありませんでした。
先週末、諸般の事情により手を出しました。
結論を言うと、読む価値がありました。突然ソフトウェアテストの技術は向上しませんが、ソフトウェアテストについて考える刺激になりました。他の人にも読ませて、週末、読書会をしようと画策しています。
- 結局、人が重要
属人性否定には真向から対立します。鉄則210は典型です。帯にデマルコの名前があるのもうなずけます。
これと関係しますが、
- 文書やプロセスを固定化することへの警鐘
固定観念や機械的な作業で、テストをする人の想像力を奪うことの危険を説きます。立派なテスト仕様書を作って満足するより、完全なテストがありえない現実を認識した上で何をすべきかを考えるべきです。
実践的技術的なアドバイスとして、
- テストの多様性の重要さ
属人的を肯定しつつも、テスト戦略無き属人性を認めているわけではありません。 テスト戦略でもっとも強調されているのはテスト技法の多様性です「鉄則283:多様性ほどほどの原則」。良くない例は、ある機能のテストを誰かひとりにアサインして、その人がテスト終了と言えば、その機能のテストはもう終わったと短絡してしまうやり方です。同じ機能であっても、多様な人の視点や多様な技法でテストすることが重要です。
一番良い章は9章「テストグループのマネジメント」です。ここだけでも本屋で立ち読みすることを薦めます。
- 読書会のための覚書 (井上の独断による読む価値のある鉄則)
9章全部 ...癒し系
井上推薦: 鉄則52,158,184,283,287
テスト技法: 鉄則38,45,50,51,71,191,275,282,288,292,293
アンチ固定観念: 鉄則66,177,178,182,199,280
心構え: 鉄則3,10,11,12,14,46,154,167,198,205,281
プログラマ向け: 鉄則72,133,136,137
プログラマと付き合う人向け: 鉄則150,155
常識系: 鉄則5,9,82,85,87,93,96,174
テスト自動化について: 鉄則107,110
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