salesforceのイベントでの事例紹介は自由奔放でした
昨日、salesforceの「Cloudforce Tour TOKYO」に行ってきました。参考に約1年弱前の記事のリンクを載せておきます。
salesforceと言えばSaaSやPaaSでしたが、彼らもすっかりクラウドです。「クラウド」を称して「かつてASPやSaaSとも言いましたが」と、すっかりSaaSを過去の言葉扱いです。PaaSを言い始めた時からSaaSを古いもの扱いしていたので、そこは一貫している気もしますが、PaaSはどうした、という感じです。
今回は開発者向け内容はなく、完全にビジネスモードです。前半はsalesforceの人の講演で、後半がsalesforceユーザによる事例プレゼンでした。事例のプレゼンは3人(3社)ありました。
最初は日立の関連会社の人でした。このプレゼンが自由奔放でした。すごく真面目なプレゼンなのですが、密かなツッコミ所が仕込まれています。
- 「salesforceで大量のデータを処理すると重いのでデータ処理は社内のBIツールを使っています」
- 「salesforceに大きなファイルを置くとその分課金されてしまうので、大きなファイルは社内のファイルサーバに置いて、リンクだけsalesforceで共有しています」」
- 「(salesforceの課題として)文書の詳細画面を開くのに6秒程度、悪い時は10秒以上かかります」
前半にsalesforceの人がレスポンス速度や、salesforce上でのコンテンツ管理機能を力説していたというのに。発言が自由すぎます。まあ、逆に褒めまくるプレゼンより信頼できる気もしますが。
2番目の人のプレゼンはつまらなかったので省略。
最後のマーキュリー社(社員12人のWebデザイン会社)のプレゼンは、非技術系プレゼンとしては、近年稀に見る面白いプレゼンでした。salesforceの開発プラットフォームとしての優秀さを示すものでした。
社員のWebデザイナが何で忙しいのか分からない問題や、それぞれの案件が結局黒字なのか赤字なのか分からない、と言った切実な問題に対して、CRMで可視化した、という話です。これだけ聞くと白々しいのですが、プレゼンを聞くと納得させられます。
理由がsalesforceのCRMの優秀さにあるとは思いません。優秀なのは(システムを作った)マーキュリー社の社長です。
かつて、高塚氏が下記の記事で「ダッシュボード」や「コクピット」をホムンクルスに例えて、幻想だと切り捨てました。
画面に小窓を並べただけで情報氾濫の問題が解決すると考えるのは浅はかです。しかし、マーキュリー社のプレゼンを聞いて、何が重要かを分かる頭の良い人間がいれば、使えるコクピットを作れることがわかりました。これはシステムやツールとは無関係の世界です。
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