「ネット起業! あのバカにやらせてみよう」を読みました
実は有名だったのかもしれませんが、寡聞にして最近はじめて知った「ネット起業! あのバカにやらせてみよう」という本を読みました。
以下のURLで全文が公開されていますが、自分は古い人間なのでWebで読まず、図書館で紙の本を借りて読みました。ちなみに絶版です。
1990年頃から2000年頃までの日本のネットベンチャーの隆盛を描いた本です。1990年頃のダイヤルQ2周りのベンチャー起業に始まり、インターネット関連の起業、ビットバレーの光と影、そして2000年頃のiモードの成功で本書は終わります。iモードで世界を完全にリードしてこれから世界進出が始まると締めくくる流れは、今となっては残念ながら外しましたが仕方ありません。
本書の主要人物のひとり、真田哲也氏は現在、KLab(http://www.klab.jp)の社長です。本書にたどりついたのは、KLabから真田氏の個人ページに至り、このページ(http://www.37da.jp/archives/50833007.html)経由です。
登場人物のほとんどは1960年代生まれで、自分より一世代上です。1970年代生まれで登場してくるのは、ライブドア(本書ではオン・ザ・エッジ)の堀江氏と電脳隊の田中氏など少数です。そういう意味では90年代のベンチャー企業を主導したのは60年代生まれだったのでしょう。2000年代を主導したのは70年代生まれでしょうか。そうなるとこれからの10年は80年代生まれが主導しそうです。やれやれ、活躍する前に自分の世代が主導する時代が終わってしまいました。
1990年から2000年にかけての話ですが、同時代を生きていたにしては、自分は世間知らずで知らないことばかりでした。1990年当時のダイヤルQ2なんてテレビの中の話で、ビジネスなんて想像もしていませんでした。さすがに90年代半ば頃のインターネットブームは本に書いてあることが部分的に記憶として残っています。しかし、同時代に同じ場所にいたにしては知らないことが多すぎます。グロービス(アリエルにも出資したベンチャーキャピタル)の堀氏や仮屋園氏が当時、ビットバレー周辺の彼らと関係していたとは本書を読むまで知りませんでした。
ビットバレーという響きも自分には妙に遠い世界です。実感がありません。どのぐらい遠いかと言うと、サイバードとサイバーエージェントの違いが奥菜恵と永井美奈子でしか区別できないぐらいです。同じ業界にいましたが日本にいなかったせいでしょうか。
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